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ROCKな彼女
第14章 Liar
彼女が僕を見る。
『なんであんたが泣いてんねん』
『した事は謝る。
2度とこんな事はせぇへん。
ナツを離したくない』
『随分勝手やな…』
彼女は呆れたように言う。
『も、痛いから離して、
どこも行かへんから』
彼女を抱きしめていた力を緩める。
『ナツ…。』
『とりあえずあんたが
隠し事出来んのはよぉわかったわ。
でも許すのは一回切りやで?』
そういって泣き腫らした目を
ふわっと細める。
『わかってる。本当にごめん。』
『もぅわかったって』
そう言って僕に優しいキスをした。
僕は浅はかな自分を許さない。
だけど彼女はまた笑ってくれたから
僕は彼女にもう2度と
……ウソつきなんて
悲しい声で言わせないと誓った。