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ROCKな彼女
第16章 Snow
…かける言葉が見つからない。
彼女は何を期待して僕に話たんだろう?
『…そっか』
返事をしなくてはとやっと出た言葉。
そして彼女は写真を僕から取ると
破いて捨てた。
『終わった事は振り返らん主義やねん』
そう言う彼女は
複雑そうな顔をしている。
僕はベッドに座り両手を広げて
『おいで』
ただ一言彼女に言った。
彼女は目を丸くしたと思ったら
呆れた顔して
『生意気』
そういいながら
僕の腕の中に収まった。
『あの人、
気付いたらおらへんかったから
別に悲しいお話とか
あるわけちゃうねん。
施設の人があたし引き取ってくれて
18まで育ててくれたし、
とくに不便とか寂しさとか感じんと
これがあたしの普通で生きてきたから
死んだって聞かされても
正直 "へー" って感じ』