この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ROCKな彼女
第1章 Coincidentally
ようやくレジ打ちにも慣れ
少しぎこちない笑顔を
作れるようになった時
『いらっしゃいませ!』
レジ台に置かれたカゴには
パスタとミルクティーの900mlパック
『えっと96番も一個下さい。』
そう言って彼女は僕の目を見た。
綺麗なショートヘアの茶髪。
猫を思わせるような大きくて丸くて
でも少しつり上がった目
僕は彼女に惹き込まれた。
『…?タバコちょーだい?96番の…』
『!!!失礼しました!
おひとつでよろしかったですか??』
『うん。ありがと』
『こ…こちらは温めますか??』
声が裏返った僕を見て
彼女はクスリと笑った。
『はい。お願いします。』