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第8章 He

今日は
付き合った記念に
指輪を買おうと提案してきた彼と
初めて買い物デートをする。


『シュージ！まだなん？はよ行こぉや！』

彼氏が彼女に待たされるのは
よく聞くけど

なぜかあたしが待たされる。

『待ちぃや。店は逃げへんて』

『逃げへんくても閉まるの！』

なんだかレベルの低い言い争い。

こんな事が幸せだと思うのは。
彼があたしを必要としてくれるから。

出会いはいつだっけ？

たまたま早めの昼食を買いに行った。
そこで彼はレジ打ちしてたんだ…。
えらい緊張してて声が裏返ってた。


なんか可愛くて忘れられんくて…。

それでもあたしには別の彼がいたから。


しばらくして…突然

『お前可愛気がないねん』

びっくりした。
今更何言うてんねん。このジジイ。