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第5章 敵国の王子さんは今日も絶倫

内部の抉りと、奥への突きによる快感が全身を覆い、一度経験してしまったあの高みに押し上げられてしまう期待感に抗えない。
首は横に振るが、言葉は出てはこなかった。
やがて、その動きに速さも加わり、激しい打ちこみの連続に変わっていた。
そして、ディアナも、自らその速さに合わせようとしているような声を上げた。
マランは、ディアナの身体をがっちりと押さえたまま、深い打ち込みを続ける。
ディアナの快感は頂が見えるところまで引き上げられた。
また突然マランの動きが止まる。
「期待外れだぞ！　ディアナ！　お前はもう俺に屈したのだ！　生娘だったお前が、たかが一度の交合いで、女の悦びに目覚め、国の敵の男のものを嬉々として咥えこんでいる……どうしようもない生まれつきの淫売なのだ！」
絶頂のお預けを喰らった身体がわなわなと震える。
「ち、ちがう……ちがう……」
ディアナは首を弱々しく振り、やっと聞こえるような声で言った。
「違わない！　お前は正真正銘の、快楽のことしか頭にない、愚かな女だ！　こんな女の手によって幾人の兵士が殺されたかと思うと……お前には自らの口によって淫売だということを証明してもらおう……」
マランはそう言うとまた抜き差しを始めた。
ずしりずしりと力を込めた。
繰り返し、繰り返し、腰を打ち据えられるたびに、その極太に体を引き裂かれんばかりになりつつも、ディアナの体内には、極上の甘美な悦びの炎が燃え上がる。
また身体が硬直し始め、頂に昇る準備を始めたのがわかった。
ああ……また、あれが、来る……。
先ほどの、めくるめく絶頂を思い出すと、心では抗っても、もう身体はそれを許さなかった。
ああっ！　だめっ！　ああぁぁっ！