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女鑑~おんなかがみ~
第15章 幻滅
そうしていると,後ろから「おおい」と呼ぶ声がしました。
五助は,半纏のみを着て,下は褌すらつけないままで入ってきました。

「お前の望み通りに,先生の前でお前に突っ込んでやるよ。姦通の証拠を見せてやるが,この先生は優しい人で,俺らを巡査につき出すつもりはないらしい。
それなら,先生,せっかくだから,さっきみたいな調子で,絵を描いてくれよ。
女を責める絵と,男女が交わっている絵はものすごく高く売れるんだ。
相手のいない男が,こういう絵を見て抜くのにちょうどいいからな。まあ,女でもこの手の絵を高い金出して買うやつはたくさんいるぞ。特に最近は,こういう絵を描くのも売るのもだんだん御法度になっているから,貴重なんだよ。
俺の知り合いに,先生みたいに絵が上手な人はいないから,本当に助かる。
売り上げの八割は先生がとってくれたらいい。それでも俺にはかなりの儲けだ」

「馬鹿なことを言うな」私は思わず怒鳴りました。

「君が,百合子の絵を手元に置いておきたいのだろうと思って私は描いたんだ。それを売って商売などと,そんなことを思っているのなら描くものか」
私はもう少しで五助を殴るところでした。

「いえ,先生。私の絵,それもうんといやらしい絵をたくさん描いてください。それを五助さんが売ってくれるのなら,嬉しいわ」
百合子がそう言って私を見ました。熱に浮かされたような濡れた目をしていました。

「百合子,お前まで,馬鹿野郎。お前がそんなふしだらな女だったとは,やはりお前など離縁だ。二度と顔も見たくない」
私が怒りにまかせて叫ぶと,百合子は「先生・・・」と言って涙を流し,泣きじゃくります。

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