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女鑑~おんなかがみ~
第16章 献身
葵は身体の奥に残る重苦しさをこらえて起き上がった。今夜の客は,もともと夕顔のところに通っていたのだが,夕顔はその客を嫌っていたのだ。
常に怒りっぽく,ねちねちと説教をしながら長時間かけて女の身体を弄ぶ。
・・・お前のような堕落した女がいるせいでこの国はだめになるのだとか,このような商売をして恥ずかしくはないのか,などと偉そうに怒鳴りながら,身体中をつねったり引っ張ったりを続けるのだ。
「あの客さえ来なければ,この商売も悪くはないのだけれどね」というのを聞いて,葵はちょうどその時間は身体が空いていたので代わりに引き受けた。人の客を横取りするのはもちろんご法度だが,この場合は夕顔のほうが,あの客の相手をするのが死ぬほどつらいと言っていたので,夕顔が体調を崩したのだということにして代わったところ,随分,好かれたらしかった。

「こんな商売に身を落とす親不孝者めが。お天道様に恥ずかしいとは思わぬのか」と何度も理不尽な苛立ちを向けながらしつこくいたぶった挙句,今度は「お前のような淫乱にはもう少し躾をしてやらねば」と言いながらあれこれと指南を始めた。
身体にはきつくて,夕顔が厭がるのもなるほど尤もだと思ったが,他方で葵にとっては,無茶な求めに応え,身体がそれに慣れていくことが何やら嬉しくもあった。

相手の職業も何もわからなかったが,「先生のような立派な方に仕込んでいただき,私は幸せ者でございます」と世辞を言うと,
「君は私が先生だとよくわかったものだ。しかし,今は残念ながら先生ではない」などと言い出し,もとは代議士で先生と呼ばれていたが,誰やらに陥れられた,謀略があったのだなどと聞きもしないのに喋り始めた。
これは,前に若槻の紹介で来た客が話していたこととつながりそうだ。
強すぎる痛みと快楽で朦朧としながらも,葵はふと気づいた。
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