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Dangerous Man
第19章 諦
でも同情心も欲情も湧かない。
『…ちょっと話そう』
そう言って彼女を
個室のあるカフェに連れていった。
2人の前にアイスコーヒーが置かれる。
どう切り出そう…。
別れを告げるのは得意ではない。
先に口火を切ったのはマリだった。
『もぅあたしに飽きた…?』
泣きそうな目で俺を見る。
そんな目で見ないで…。
『違うっ!』
思わず出てしまった言葉。
あぁ馬鹿。
『なら何?言ってよ!今日なんか変だよ』
ポロポロと涙を流す彼女を見ていられない。
『…正直に言うわ。』
はぁ〜っと深い溜息を吐く。
『…俺、マリに近付いたんは…』
『嫌や!聞きたくない!』
耳を塞ぐ彼女。