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もっと夢を見ていたい
第6章 18
『ただいま〜』
少し遅めの帰宅をした彼を
『おかえり〜』
と出迎えた。
顔を上げた彼の口には
キラリと光るもの。
『なにそれ…』
『ん?口ピ開けてきた。
お前の好きなベーシストと同じ場所』
そう言って笑ってみせた。
確かにDVDを見ながら口ピ可愛い!
と言ったけど開けろなんて言ってない。
彼は私の頭をポンポンとすると
部屋に入り服を脱ぎ始めた。
腕に巻かれたサランラップ…
『なんでそんなん巻いてんの?』
不思議に思って彼を見ると
ピアスを付けた口でニヤリと笑って
ラップを取った。
そこには十字架に7と描かれている。