この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
振り向けば…
第10章 映画にでも…



「落ち着いたか?」


悠真が私の顔を撫でて確認する。


「もう…、大丈夫…。」


少しパニックになっただけだ。

まさか自分が溺れるとか思ってなかったから。


「そうか…。」


ゆっくりと悠真が私から離れた。

玲奈さんが私の肩を抱いて


「怖かったね。もう大丈夫だよ。」


と言うてくれる。

玲奈さんは本当にお姉さんタイプで私を可愛がってくれる人だった。


「水泳部だったの?」

「マネージャーです…。」

「あっ…、なるほど…。」


玲奈さんとそんな話をしてると拓也さんが水を持って戻って来る。

拓也さんがくれるミネを飲む。


「もう大丈夫ですから。」


私が拓也さんに笑顔を向けても拓也さんは心配する顔しか私に向けてはくれなかった。

その後は誰もが私に気を使い海には入ろうとしない。

ビーチボールで遊んだりビーチフラッグで男の人達が争いを始める。

何故か悠真が一番速い。


「クッソッ!悠真!反則しとるやろ?」


勝てる自信のあった日下先輩が悠真に文句を言う。

涼しい顔で悠真が


「リーチと足の長さが違うだけっす。」


とか答える。

悠真の彼女はそんな悠真を自慢する。


「悠真はなんでも得意なの…。」


知ってる。

だけど悠真にだって苦手なものはある。

実は幽霊とか苦手…。

夜中に私と2人でDVDを見てる時にトイレに起きて来たお父さんの物音に本気でビビる悠真を私だけが知ってる。


「心臓に悪いやんけ!」


涙目でそう叫んで私にしがみつく悠真の事は私だけの秘密にする。

私の全てを知ってるんだと拓也さんに見せつける悠真とは裏腹に私が知ってる悠真の全てを私は悠真の彼女達に隠し続けるだけだった。


/772ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ