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振り向けば…
第11章 失敗した…



この野郎…。


「チケットを取るのに苦労したからな…。ホテルは余裕やと思っててん。まさかの台風で満室とか…。」


もごもごと悠真が言い訳をする。

ギリギリで予約した悠真。

空いている部屋はダブルだけと言われた。


「馬鹿なのか!?やっぱり馬鹿なんだな!?」

「来夢にゃ何も感じねぇから…、心配すんな。」

「悪かったな!」


私と寝る事なんか毎度の当たり前だと言われた。

事実だから否定はしない。

やっとライブが観れるのだから不機嫌を続けるつもりもない。


「行くぞ。」

「おうっ!」


タクシーで会場まで乗り付ける。

危ないほどの熱気…。

マニアックな音楽ではあるが故の熱狂的ファンが多いと感じるライブ…。

私と悠真は熱狂的とまではいかないが、それなりに興奮するライブだった。


「先に風呂に入れ…。」

「はーい…。」


私からお風呂に入る。

ホテルなのに浴衣がある。

楽だからとその浴衣を着る。

悠真が交代でお風呂に入り、携帯でバンドの他のライブ映像を見てた。

いつの間にか眠ってた。

胸の辺りがムズムズする。

変にお腹の下の方が熱くなる感じがする。

経験した事のない身体の違和感。


「んふっ…。」


声が出た自分に驚いて目が覚める。

チュッ…。

リップ音が首筋から奏でられる。

浴衣の上から小さな胸を揉む手が動いてる。

悠真…?

何もせんて言うてなかったか!?

ビクリと身体が反応をした。

なんなん?

危ないほどの快感…。

浴衣の上からなぞるように乳首を弄られてるだけなのにお腹の中がきゅんきゅんとする快感を感じてる私がいる。


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