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振り向けば…
第20章 久しぶりに…



私と悠真は海斗さんと奈緒さんとは違う。

お互いが好きなのは同じ。

でも、恋愛をする海斗さんと恋愛をしない悠真。

海斗さんの傍でいつも幸せそうな顔をする奈緒さんが少し羨ましいと思う。


「小さい時から海は私のファイターなの。」


奈緒さんからそんな話を聞いた事がある。

小学生の時にいつも海斗さんといる奈緒さんが男子達に冷やかされた時、海斗さんが


「それがあかんのか?奈緒と俺は一緒に居るのが当たり前なんや。お前ら、それが羨ましいんか?」


と威圧して終わらせたという。

ずっと奈緒さんが好きだという態度を崩さなかった海斗さんだったと奈緒さんから話を聞いた時、なんとなく私もドキドキした。

女の子なら誰もがしてみたいと思う恋愛を海斗さんと奈緒さんがやってる。

海斗さんの休日は全てがジムと奈緒さんというスケジュールになってる。

少しは見習え!

悠真にそう言いたくて言えない私が居た。


「監督さん達も行く?」


奈緒さんにそう聞かれる。

この後のジムの打ち上げに参加しないかと聞かれた。

今日は悠真の機嫌が悪いから辞めておこうと考える。


「部外者は遠慮しておきます。」


そう答えて悠真とアリーナを出た。

試合は全て終わってた。

今は3時半という中途半端な時間。


「久しぶりに難波(みなみ)でも行くか?」


朝からずっと不機嫌だった悠真が何故か機嫌を直して笑うてた。


「うん!」


悠真と久しぶりに難波で遊ぶ。

秋のバーゲン品の中からセーターを買うてくれる。


「こっちに寄れ…。」


休日で人混みが凄いから小さな私がはぐれないように肩を引き寄せて来る。


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