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振り向けば…
第21章 喋れば変態…



そろそろサプライズは要らんから…。

寒さに震える私はそう言いたい。


「もう少しだけ我慢しろ。」


そない言う悠真が私の肩を引き寄せて歩く。

スキー場の宿泊施設。

中学の時に泊まったバンガローが見える。

その奥へと悠真が迷わずに突き進む。

なんなんや?

そう思うた瞬間、目の前に真っ白な世界が広がった。


「夏はバーベキュー用に使う土地らしい。」


今は真冬…。

ただ降り積もる雪しかない広場。


「自分だけの足跡を付けたかったんやろ?」


悠真が私を見ずに聞く。

悠真の目には過去の私が見えている。

立ち止まった悠真を残して、まだ新しく積もったばかりの雪の上を1人で歩く。

広場の真ん中まで来た。

そして私は振り返る。

振り向けば…。

私の足跡しかない。

その向こうに悠真が居る。

真っ白な世界に自分だけが取り残された気分になり怖くなる。

だから悠真に手を伸ばす。

私が付けた足跡を消すように悠真がゆっくりと私に向かって歩いて来る。

何度も見た光景…。

いつだって振り向けば奴が居た。


「約束は果たしたからな。」


私を抱きしめるように引き寄せる。


「イカダでハワイに行く約束はまだやぞ。」

「覚えてたんか?」

「そりゃ、イカダでって言われたら覚えてるやろ?」

「イカダだけはキャンセルや。けどハワイなら連れてったるよ。」


悠真と2人で笑い転げた。

その後はスキー場で服と板を借りて悠真と久しぶりにスキーをする。


「俺が教えた事は覚えてるか?」


初めてのスキーに戸惑う私に悠真が教えてくれた事を思い出す。


「足を八の字にしてバーゲン…。」

「ボーゲンな…。」

「うるさい!」


悠真とリフトで上に向かう。


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