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第14章 １４

ハァァァ……」

　その“感嘆”の響きは――洋平にバストを揺り動かされていた際に、絶えず漏らしていた――先ほどの溜息が纏っていたものと、全く等しいものだった。

「ハァァ……」

　けれども、今の由里絵は、洋平にバストを愛撫されている訳ではない。

　　　　　　　　　　☆☆☆☆☆

　先ほどまでは――由里絵の乳首に豊富な愛撫を施すべく――洋平が、由里絵の前に跪いていた。　
　今は、由里絵が、ベッドの傍らで“仁王立ち”している洋平の前に、慎ましく跪いている。

　洋平の「要望（おねだり）」を叶えるべく、サファイアブルーのビキニパンツを脱がせるためだ――。

　が――洋平の前に腰を下ろしてから、相応な時間が経ったにもかかわらず――『パンツを脱がせる』という単純な行為に、由里絵はまだ及ぶことが出来ない。

　目の前にある――サファイアブルーのビキニパンツとペニスが織り成す――“ハミチン”に、心を奪われているからだ。

　先立って、このベッドルームに洋平が足を踏み入れた瞬間に由里絵を虜にした、あの“幻想的”な光景である。

　　　　　　　　　　☆☆☆☆☆

　しかしながら、今の由里絵はもう、“ハミチン”をただ眺めているだけでも満足出来なくなっていた。

　この“幻想的”な光景の中に、自分も溶け込んでみたい――。

　紛れもなく、それは「フェラチオ」への“意欲”だった。