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お嬢様の憂鬱(「ビスカスくんの下ネタ日記」サイドストーリー)
第1章 大きさの問題
 なので、当然、女として愛してくれと言えば愛するだろうし、結婚しろと言えば結婚するだろうと思っていたのです。
 それなのに、ローゼルの一世一代の告白を、ビスカスは「無理だ」と断りました。
 恥ずかしさやプライドをかなぐり捨てて「一生傍に居て欲しい」だの「夫になって」だの「責任取れ」だのと告げ、初めての口づけまで捧げたにも関わらず、ビスカスは彼女を袖にしたのです。最初は、勿体無いだの釣り合わないだのローゼルの価値が下がるだのとごねていましたが、それでも詰め寄ると「前々から惚れてる女が居る」と言い放ったのです。
 そのことを思い出すと、ローゼルの目には悔しいやら悲しいやら腹が立つやらが混ざり合った、複雑な涙が浮かびました。

(気が強くて、可愛くて、意地っ張りで、優しくて、泣き虫……ですってっ?!)

 ローゼルはビスカスが言っていた、惚れた女の特徴を思い浮かべました。そこまでなら、自分だってなんとか当てはまらない訳ではないのです……が。

(……おっぱいが、大きいっ……)

 そう考えながらローゼルは、思わず自分の胸を両手で鷲掴みにしていました。手の中にしっくり収まる二つの胸は、以前スグリ姫に誉められた通り、絵描きが描いたかの様に素晴らしく良い形をしていて張りが合ってつんと上を向いており、体全体のバランスから見ても理想的な姿です。しかし、大きいかといわれると、すぐには返事が出来ません。

 ローゼルの胸を形容する言葉として、美しいとか綺麗だとか理想的だとか言う言葉は事有るごとに言われておりますが、「大きい」と言われたことは、一度も有りません。現に今自分で触って、眺めてみても、手に余るような大きさでは有りません。「おっぱい大きい女」と言われる事は、おそらく一生無いでしょう。

(……大きいおっぱいの女と言えば……スグリ様よね……)

 ローゼルは、ビスカスが惚れてる女というのは、もしかしてスグリ姫なのではないかと思いました。二人はなぜか気が合うらしく、仲良く一緒に話していたり、サクナと姫の婚約披露の会の踊りの話をしていた際にタンム卿に見た目ではお似合いだと揶揄われたり、思い当たる節が無くも無いからです。
 けれどビスカスは、「前々から惚れていた」と言っておりました。姫とビスカスが知り合ったのは自分と同じ時期ですから、つい最近です。
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