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第1章 友泉（ゆうみ）とたっくん

｢兄さん、義姉(ねえ)さん…アタシ…決めたわ。」

かあさんは、お見合いを始める前に即決でぼくと結婚することを今村さんに伝えていました。

「友泉(ゆうみ)。」

かあさんが即決でぼくと結婚することを決めたことに対して、お兄さま夫婦はものすごく困惑していました。

しかし、かあさんはおにいさん夫婦に今の気持ちを必死になって伝えていました。

「アタシ、たみおさんと結婚することを決めたわ…ねえいいでしょ。」
「いや、しかしだな…お見合い開始から１分で即決と言うのは…」

かあさんのお兄さま夫婦は、かあさんとぼくが結婚することをキグしていたのでますますイヤそうな表情をしていました。

たみおさんは、まだ若いのだから他にも条件のいいお相手がいるのではないのか…

そんな中で、今村さんはぼくに対してかあさんからの要望にどうなさいますか…とたずねて来ました。

「たみおさんは、どうなされますか？」

今村さんの問いに、ぼくはこう答えました。

「お受けいたします。友泉(ゆうみ)さんと結婚したいです。」