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第1章 友泉（ゆうみ）とたっくん

ぼくが目を覚ました時、県病院の個室のベッドの上にいました。

「たっくん…たっくん大丈夫？」

ぼくが目ざめた時、目の前にかあさんの顔が映っていました。

「かあさん。」
「たっくん…生きているのね…生きているのねたっくん…」

ぼくは、なんで県病院の病室にいるのか分かりませんでしたので、ぼんやりとした声でかあさんに言いました。

「あれ…ぼく…風呂場にいたのだった…ぼくは何をしていたのだっけ？」
「たっくん、夕べ浴槽の中でおぼれていたのよ…過労になっていた上に…すごく寒かったから…たっくん、そこから動けなくなって…死にかけていたのよ…」
「ええ!!ホンマに!?」
「となりの住人の皆様に助けていただいた時には…たっくん…死にかけていたのよ…」

そうだったのか…