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第1章 友泉（ゆうみ）とたっくん

かあさんは、ぼくの胸にしがみついて泣いていました。

「たっくん…ごめんね…ごめんねたっくん…」

かあさんは、泣きながらぼくに言いました。

「６月の雨の夕方に、Ｙ公園で見知らぬ男にレイプされかけていた時に…たっくんは…とっさになって、友泉を助けに行った…たっくんに助けてもらったのに…たっくんにきちんとお礼を言うことができなかった…友泉がたっくんに甘えてばかりいたから…たっくん…ごめんね…友泉…たっくんの優しさに甘えてばかりいたから、きちんとお礼を言うことができなかった…ごめんね…ごめんね…たっくん…」