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第10章 　辿り着いた場所

　呼吸をするのがやっとになり、シーツを握っていた。
　触れている部分も、熱くなっている。
「梨香っ……」
　もう、相手が和哉だということしか、解らなくなっていく。
「はぁっ、ヤっ、ヤぁっ、ダメぇっ、んっ、和哉っ！！　あぁっ……」
　全身が、ビクビクと震える。
　彼と2人切りで、知らない場所へ落ちて行くよう。
「はぁっ……。んんっ……」
「くっ、梨香っ……」
　和哉が放出したのだけは、何故か解った。
　2人で荒い息をつく。
　性器を抜いた彼が、私を先に拭いてくれる。それから自分の性器を拭き、添い寝して抱きしめてくれた。
　既に身も心も、和哉だけのもの。
　和哉だって、私だけのもの。
　体を起こし、彼の上に乗る。自分から男性器を入れ、膝を着いて上下した。
「あぁっ、はんっ」
　和哉は背中を支えながも、乳首を弄ってくる。
「あんっ、んんっ」
　すぐに高まってしまうのは、愛しい彼が中にいるから。
　下からも突き上げられ、快感が全身を駆け抜けた。
　中で出した和哉のものが、抜き挿しの度、グチュグチュと音を立てる。
　色々な体位も、既に彼と経験済み。
「はぁんっ、あぁっ」
　この五日間は、1日中バスローブで過ごすほど、愛し合いたい。
　ずっと、ずっと、和哉の優しさと熱さを感じていたい。
「あぁんっ、和、哉っ、んんっ」
「梨香っ……」
　5年物間、密かに思っていたことが叶った。
　夢など叶わないと思っていた14歳の頃の私に、教えてあげたいくらい。
　想い続ければ、必ず願いは叶うと。
「はぁんっ、ヤっ、あっ、和哉っ！！　んんっ……」
　彼もイった後、広い胸に落ちる。
　これからは、幸せしか待っていない。
　心から、そう思える。
　私の妊娠が解ったのは、結婚してから1年後のことだった。




　「奴隷メイドオークション　～正しいメイドの育て方～」　スピンオフ
　「SWEET POISON　梨香」


　おわり