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SWEET POISON「奴隷メイドオークション」番外編
第2章 裏の世界
まずは、同伴した客に着く。
少しすると黒服に指名だと呼ばれ、着いたのは麗華がいる席。客は2人いる。
「失礼します」
以前顔見せで、着いたことがある客達。
挨拶の間に、麗華がビールを頼んでくれた。
暫くは他愛ない話をしていたが、客の1人が麗華に目配せをしたのが解る。
「明日、一緒に同伴しない?」
麗華が耳打ちしてきた。
「明日は、もう……。明後日なら……」
それだけで麗華は察したよう。客に、明後日でもいいかと小声で訊いていた。
客が頷くと、明後日の同伴が決まったよう。
同伴の約束なら、小声で話せば他の席には聞こえない。もし聞こえたとしても、誰も気にしないだろう。
「じゃあ、明後日の13時に、駅前ね?」
麗華が言ってくる。
普通なら、客から言うはず。不思議に思いながらも、了承した。
「予約しておくよ……」
客の1人が言うと、また他愛ない話に戻る。
腑に落ちないままだったが、私も呑みながら話に混ざった。
今日も指名は多かったが、アフターの誘いはごまかして断る。昨夜から疲れていて、今晩くらいはゆっくり眠りたい。
店を出ようとすると、麗華に声を掛けられた。
「梨香ちゃん、ありがとう。明後日は、よろしくね」
「えっ? あ、はい……」
客のことをよろしくと言っているのかと思ったが、少し様子が違う。
「私も、4人なんて久し振りだから」
麗華が笑っている。
「4人?」
「そうよ。4人でするの。予約って言ってたのは、ラブホの、複数用のパーティールームのこと。大丈夫よね?」
言葉に詰まってしまった。いくら私でも、経験が無い。
「ちょっとだけ大変だけど、楽しめばいいのよ。チップは、20万ずつもらえる約束だから。じゃあね」
麗華は今日もアフターなのか、店の横で待っていた男の所へ行ってしまう。
4人。4Pということ。
だから、待ち合わせが13時と早いのだろう。
明日も、アフターは入れない方がいいかもしれない。
ぼんやりと考えながら、寮へと向かった。