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SWEET POISON「奴隷メイドオークション」番外編
第8章  真実の想い



 瀧澤のベッドに寝かされ、深いキス。
 舌を絡め合いながら、私は背中に腕を回す。それだけで、もう酔いは覚めかかっている。
 酔っていなければ、本心など話せなかった。
 私は彼が好き。愛情を込めた好き。
 唇が離れ、少しの間見つめ合う。
 瀧澤の指が私のシャツのボタンにかかったまま、視線を逸らされた。
「5年前、酔ってたから、出来なかった……。一昨日も……。本当、なんだよね? 僕だけの、ものにして、いいんだよね?」
 彼の頬に触れると、視線が戻る。
「瀧澤さん、だけの、ものに、なりたい……」
 嘘も偽りもない、真実の想い。
 彼は額に軽くキスをすると、ボタンを外し始めた。
「愛してるよ。梨香……」
 そんな言葉を言われたのは、生まれて初めて。
 誰にも、1番身近な家族にさえ、愛された事が無い。私を本当に愛してくれる人に、長い時を経て、やっと巡り会えた。
 シャツを脱がされ、ブラも外される。
 少しの間眺めてから、乳房を揉まれた。
「はぁっ……」
 自分でも恥ずかしいほど、甘い吐息。
 これまで数えられないほどセックスをしてきたが、触れられただけで、こんなにも感じている。
 それは、愛しい人だから。
 5年もの長い間、心のどこかで、彼を求めていた。
 指先が乳首に触れ、ビクンと反応してしまう。
「あんっ」
 そのまま愛撫は乳首へと移り、無意識にシーツを掴んでいた。
「んんっ、はんっ」
 濡れた舌に乳首を責められ、手に力がこもる。
 掠めるように舐められたり、強く吸われたり。
「瀧澤、さんっ、あぁっ」
 乳首を口内に含まれ、舌の動きに体が震えた。
 今まで感じた事の無い刺激が、全身を熱くしていく。
「んんっ、はぁっ」
 自然と腰が揺れてしまう。愛撫を堪能したい思いと、早く彼が欲しい気持ちの交錯。
「瀧、澤、さんっ、はんっ」
 チュと音を立てて乳首から離れた彼に、見つめられる。
「和哉(かずや)、だよ……」
 名前は名刺で知っていたが、ずっと苗字で呼んでいた。その癖が、抜けていない。
「和、哉……」
 名前を呼ぶと、愛しさが増すよう。
 16歳の時から、想い続けた人。そして和哉も、5年も待っていてくれた。私がいつ現れてもいいように、自分は呑まないビールまで用意して。


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