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第5章 人魚

別に風俗嬢とどうこうなりたいわけではなし、店外で会いたいなんてこれっぽちも思ったことはない。

というかできれば会いたくない。

ソープランドのコンパニオンなら高給取りだと想像がつく。

もし風俗嬢に入れ込み、デートなんて繰り返したらアクセサリーなどの高額な商品を貢がされ、挙句の果ては、ゴミのようにポイっと捨てられるのが落ちだろう。

がちゃり、と出入口の扉が開いた。

現れたのは先ほどの太めな店員である。