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第6章 ハイスクール

佐目のように、文科系から体育会へ入部する新入部員は異色な存在だろう。

「スタンディングだよ」

突然、智広の後方から声がした。

三人同時に声のする方へ顔を向けると、天使のような微笑みを浮かべた女性が片手を腰に当てながら立っていた。

後頭部でひっつめたポニーテールは太陽光に反射し薄茶色に輝いている。

一方、痩身気味の身体は引き締まっていて、おそらく体脂肪は一桁台だろうと予想する。

それは、ティーシャツとジャージの上からも容易に想像できた。