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セックスと愛とフレグランス
第6章 ハイスクール
お兄さんの孝介くんはさぁ、と愛先輩がいった。
「今じゃ竹高のスターで、あたしなんて全然近寄れないって感じだよ。――お兄さんはバンドマンで弟くんは陸上期待の星かぁ。ホントすごいよね。兄弟揃って有名人なんて」彼女は、ふふっと明るい笑いを漏らす。
何と返していいのかわからず、どうも、とつぶやいた。
「マジかよ。スゲーな、智広って」横に立つ佐目が智広の背中を叩いた。
出会った初日に「トモヒロ」と下の名前で呼ばれるのはむず痒い気がしたが、おそらく「苗字で呼んでくれ」と進言しても無駄なような気がしたのでそのまま呼ばせておくことにした。
「今じゃ竹高のスターで、あたしなんて全然近寄れないって感じだよ。――お兄さんはバンドマンで弟くんは陸上期待の星かぁ。ホントすごいよね。兄弟揃って有名人なんて」彼女は、ふふっと明るい笑いを漏らす。
何と返していいのかわからず、どうも、とつぶやいた。
「マジかよ。スゲーな、智広って」横に立つ佐目が智広の背中を叩いた。
出会った初日に「トモヒロ」と下の名前で呼ばれるのはむず痒い気がしたが、おそらく「苗字で呼んでくれ」と進言しても無駄なような気がしたのでそのまま呼ばせておくことにした。