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セックスと愛とフレグランス
第7章 兄の彼女
初入店した風俗店で智広にあてがわれたコンパニオンは、高校時代、同じ陸上部に所属していた二つ年上の桐原愛先輩だった。
改めてエレベータ内に立つ女性に目を凝らす。
愛先輩とは八年近くも音信不通だったので、他人の空似ということも考えられる。
だが、智広を見た時の彼女の反応は、どう考えても会いたくない場所で知り合いに遭遇してしまった気まずさを漂わせている。
なにより、ソープ嬢の左目尻のホクロが桐原愛という女性を証明してみせている。