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セックスと愛とフレグランス
第7章 兄の彼女
目を逸らしながら慌てて取り繕う智広に、愛先輩は「エッチね」と悪戯っぽくはにかんだ。
「そんなに緊張しなくていいよ。初対面じゃないんだから」
何をどう返していいのかわからず、「……はあ」と曖昧に頷く。
胸元を覗いたのを咎められたことで愛先輩に顔を向けることが出来なくなり、再び階表示灯を見上げる。
その時ふと疑問に思った。
さっきからエレベータが全く動いているように感じないのだ。
ちょっといいですか、と遠慮気味に片手を挙げた。