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セックスと愛とフレグランス
第8章 とまどい
歯を食いしばった智広は、怒りで震える身体を押さえながらゆっくりと立ち上がった。
音を立てないように出口に近づく。
隣では映画の音が流れているので多少音を立てても二人は気づかないだろうと思うのだが、なぜか忍び足になってしまう自分がいた。
盗み聞きをしていた、という後ろめたさがそうさせるのだろう。
智広は息を殺しながらドアノブを下げると、愛先輩特製ざるそばを食べるために階段を下りた。
※
初めて愛先輩が浦田家を訪れてから十か月が経っていた。
音を立てないように出口に近づく。
隣では映画の音が流れているので多少音を立てても二人は気づかないだろうと思うのだが、なぜか忍び足になってしまう自分がいた。
盗み聞きをしていた、という後ろめたさがそうさせるのだろう。
智広は息を殺しながらドアノブを下げると、愛先輩特製ざるそばを食べるために階段を下りた。
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初めて愛先輩が浦田家を訪れてから十か月が経っていた。