この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
セックスと愛とフレグランス
第8章 とまどい
高校生にもなって両親と海外旅行なんてどうかと思うのだが、智広自身に全く迷いはなかった。
ただ愛先輩に香水をプレゼントしたかったからだ。
だが兄の孝介には、もちろんそんなことはいえず「親と旅行なんて恥ずかしくないのか」と鼻で笑われた。
香水を購入する時、母親からは「好きな女の子にでもあげるの?」と訊かれたが「そんな感じ」とどうにかごまかした。
だが、当然愛先輩には渡すこともできずに数か月が経ってしまった。
それはそうだ。
兄の彼女に旅行のプレゼントを買ってくるなんて、冷静に考えたらおかしいに決まっている。
香水というのは臭覚だけで感じる物だ。
女性からしてみたら、視覚に訴えるファッションと同じくらい重要なアイテムかもしれない。
ただ愛先輩に香水をプレゼントしたかったからだ。
だが兄の孝介には、もちろんそんなことはいえず「親と旅行なんて恥ずかしくないのか」と鼻で笑われた。
香水を購入する時、母親からは「好きな女の子にでもあげるの?」と訊かれたが「そんな感じ」とどうにかごまかした。
だが、当然愛先輩には渡すこともできずに数か月が経ってしまった。
それはそうだ。
兄の彼女に旅行のプレゼントを買ってくるなんて、冷静に考えたらおかしいに決まっている。
香水というのは臭覚だけで感じる物だ。
女性からしてみたら、視覚に訴えるファッションと同じくらい重要なアイテムかもしれない。