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セックスと愛とフレグランス
第9章 泡姫
「彼、まだバンドでがんばってるの? あたしって最近の音楽に疎いから彼のバンドが有名でもきっと気がつかないと思うんだよね。孝介くんって、歌も上手で声も個性的だったから、その世界で活躍してると思うんだけど」
愛先輩は、「どう?」と智広に返答を催促すると、ウーロン茶が入ったグラスを手に取る。
一口飲むと、グラスを両手に持ったまま太ももの上に置いた。
兄は、といった智広はそこで間を置く。
はっきりいって、兄である孝介のことはこの場では話したくない。
古傷をえぐられるような感覚に陥るからだ。
愛先輩は、「どう?」と智広に返答を催促すると、ウーロン茶が入ったグラスを手に取る。
一口飲むと、グラスを両手に持ったまま太ももの上に置いた。
兄は、といった智広はそこで間を置く。
はっきりいって、兄である孝介のことはこの場では話したくない。
古傷をえぐられるような感覚に陥るからだ。