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セックスと愛とフレグランス
第9章 泡姫
そこで智広は言葉を止めたので、「おまけに、なに?」と愛先輩が訊き返す。
いえ別に、と言葉を濁した。
セックスも彼女が主導で行われたと告げようとしたのだ。
だが、あえて自らの醜態をさらすことはない。
かつての恋人である勝見愛をベッドで満足させてあげられなかったのは、彼女に責任は一切なく、全面的に自分に非があるのだから。
ふいに、学生時代のことが頭をよぎり、童貞を捧げようとした女性の顔が浮かんだ。
あの時もこうして、直立不動でベッドに横たわり、女性に主導権を握られていた。
いえ別に、と言葉を濁した。
セックスも彼女が主導で行われたと告げようとしたのだ。
だが、あえて自らの醜態をさらすことはない。
かつての恋人である勝見愛をベッドで満足させてあげられなかったのは、彼女に責任は一切なく、全面的に自分に非があるのだから。
ふいに、学生時代のことが頭をよぎり、童貞を捧げようとした女性の顔が浮かんだ。
あの時もこうして、直立不動でベッドに横たわり、女性に主導権を握られていた。