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セックスと愛とフレグランス
第9章 泡姫
靴脱ぎ場で佇む智広を余所に、都築愛子は迷うことなくベッドの横にあるハンガーラックに近づき羽織っていたジャケットを掛けた。
その堂に入った立ち居振る舞いは、彼女がこのホテルを初めて利用するのではない証拠のような気がした。
早く入ってきて、と意味深な笑みを浮かべながら誘う都築愛子に、智広は吸い寄せられるように彼女に近づいた。
この時、智広の愚息は興奮のあまりいきり勃っていた。
数十分後には、夢にまで見た童貞を捨てるのだ――。
大学二年生での童貞喪失は一般的にみたら遅い方かもしれない。
でも、ようやく胸を張って「俺はもう男だ」といえるようになる。
二十年近く生きてきてこんな嬉しいことはなかった。
その堂に入った立ち居振る舞いは、彼女がこのホテルを初めて利用するのではない証拠のような気がした。
早く入ってきて、と意味深な笑みを浮かべながら誘う都築愛子に、智広は吸い寄せられるように彼女に近づいた。
この時、智広の愚息は興奮のあまりいきり勃っていた。
数十分後には、夢にまで見た童貞を捨てるのだ――。
大学二年生での童貞喪失は一般的にみたら遅い方かもしれない。
でも、ようやく胸を張って「俺はもう男だ」といえるようになる。
二十年近く生きてきてこんな嬉しいことはなかった。