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セックスと愛とフレグランス
第10章 フレグランス
その日以降、愛先輩は智広の自宅を訪ねることはなく、兄の孝介の口からも彼女の話題が上がることはなくなった。
智広もあえて尋ねることはせず一年が経った。
ある日、ダイニングキッチンで孝介と食事をすることがあり、テレビで流れている外国のフレグランスのCMが流れた。
その瞬間、智広の脳裏に愛先輩の顔が浮かんだので、ふと兄に尋ねてみた。
「愛先輩とは上手くいってる?」
すると孝介は、「半年前にとっくに別れた」とぽつりとつぶやいた。
どうして別れたの? と尋ねようとする智広に兄は先を見越してこう返した。
「好きな男ができたんだってよ。……要するにフラれたんだな」兄は、笑いながらおどけてみせた。
智広もあえて尋ねることはせず一年が経った。
ある日、ダイニングキッチンで孝介と食事をすることがあり、テレビで流れている外国のフレグランスのCMが流れた。
その瞬間、智広の脳裏に愛先輩の顔が浮かんだので、ふと兄に尋ねてみた。
「愛先輩とは上手くいってる?」
すると孝介は、「半年前にとっくに別れた」とぽつりとつぶやいた。
どうして別れたの? と尋ねようとする智広に兄は先を見越してこう返した。
「好きな男ができたんだってよ。……要するにフラれたんだな」兄は、笑いながらおどけてみせた。