この作品は18歳未満閲覧禁止です
セックスと愛とフレグランス
第3章 シャーク
「たしかに店内の雰囲気はエジプトって感じで珍しいよな。でもさ、この料理はどうなの?」
テーブル上には、温サラダや鶏のケバブ、オムライスやパスタが載っていているが、アラビア風な料理は中央に置かれたタジン鍋くらいだろう。
「まあまあ、そう堅いこというなって」
佐目はグラスを手に取り目線の高さまで掲げてみせる。
見ると、カクテルは残りわずかである。
お前も頼むか? と訊く佐目に、いいよ注文したばっかだから、と首を横に振る。