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第3章 シャーク

ただ、今まで触れたことのない世界に多少なりとも興味を抱いたのは自分でも意外だった。

窮地に立たされている状況がそうさせるのだろう。

ごほん、と咳払いをした智広は佐目のスマホを彼から奪い取りタップする。

「おおいいぞいいぞ、ようやく興味が湧いてきたか？」

煮詰まったタジン鍋からチキンを箸で摘まんだ佐目はそれを口に放り込み豪快に咀嚼する。

「バカいえ。料金がいくらぐらい掛かるのかちょっと知りたいだけだ」