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Maria
第1章 愛徳の祈り
タバコを燻らせながら
スコッチをゆっくりと味わっていく。
『そうだジャック
来週の日曜日一緒に教会へ行かないか?』
『教会…?』
『あぁ教会主催のチャリティバザーが
開催されるんだ。
メアリーがクッキーを焼いて出すから
良かったらどうだ?』
『俺は信者じゃないぞ?』
『構わないさ。
俺だって神なんて信じちゃいないんだから
ついでに可愛い女の子もいるぞ』
アンディは大きく笑いながら言った。
『じゃあ行こうかな』
俺は笑って彼の提案に乗った。
主の事は子供の頃は信じていた。
家が厳格なカトリック信者だったから。
古めかしい伝統を保持し
強い一本集権なその宗教。
疑う事なんて無かった。