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第10章 イヤイヤっ！無理絶対…。

『はじめまして。美緒さんですよね？』
その男は
爽やかな笑顔を満面にして
美緒に声をかけてきた。


『あっ。は、はい。　…あの…クロガネさんですか？』
美緒は
ときめきながら
その男を見た。


同い年だって
孝から聞いていたけど…
むしろ若く見える…

孝より若い男性に
貸し出されるなんて
ちょっと予想外…！


クロガネは
甘いマスクの長身な男性で
ちょうど美緒の…頭がクロガネの
カタノあたりにくる。

孝は美緒よりもほんの少しだけ
背が高いだけだから
美緒と…しては
こうして向き合ったときに
少し顔を上に向けて
会話をすることに
少し新鮮な思いがした。



『これから1泊2日。旦那さんのタカさんには悪いけど…　…ゆっくりと楽しい時間を過ごして、二人でタカさんを嫉妬させたあげようね』
とクロガネは
悪戯っぽく美緒に話しかけた

美緒は恥ずかしげに
コクリと首を縦にした。