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舞い降りた天使
第7章 桜

それから俺とさっちゃんは
休憩室に戻り
どのくらい時間がたっただろう…
しばらくして
真穂が休憩室のドアを開けた

「お待たせ」

「あ!お母さん!」

「そろそろ帰ろっか。
明日学校だし」

ほんとはもっと
仕事したかったんだろうけど
真穂はさっちゃんを気遣って
切り上げてきたみたいだった

「栗原くん
本当にありがとう」

「ううん、全然平気。
楽しかったよ。
明日も残業だろ?
なぁさっちゃん。
明日も僕と待ってようか」

「うん!」

「だ、ダメよそんな」

「じゃあ明日の残業どうするの?」

立ち聞きした電話の相手は多分、旦那だろう
明後日帰るって言ってたみたいだから
明日もさっちゃんは一人のはず

「……」

案の定
真穂はどうするかなんて
言えないでいた

「はい、決まり。
今日と同じ感じでいいよね?
徳永さん」

「…うん。
ほんとに迷惑かけちゃって…」

「迷惑だなんて思ってないって
さっきも言ったろ?
迷惑どころか
俺はさっちゃんと遊びたいんだから。
さ、遅くなるから帰ろう。
一緒に駐車場まで行くよ」


俺と真穂とさっちゃん
三人で廊下を歩く

俺の前を
手を繋いだ真穂とさっちゃんが歩き
時々チラチラとさっちゃんは
俺を振り返った

大きなランドセルで
後ろにひっくり返るんじゃないかと
俺はヒヤヒヤしながら
微笑み返す

そして三人だけで
エレベーターに乗ると
不覚にも俺は
2人と家族のような錯覚を覚えた


「お母さん」

エレベーターのドアが閉まると
さっちゃんは真穂を呼び
耳元でこそこそと話し始めた

真穂はそれを聞いて
クスクスと笑い
今度は真穂が
さっちゃんの耳元でこそこそと話す

2人はとても仲が良くて
見ているだけで
エクボが出てしまうくらいだ


俺も

こんな母親が
欲しかったな


「栗原くん」

「あ、え?何?」

「さっちゃんがね
栗原くんのこと
どう呼べばいいか悩んでるの」

「あー(笑)
なんでもいいけど…
タクニイがいいな。
駿太もそう呼んでるんだ」

「なんかいいね。
さっちゃんに
お兄ちゃんできたみたい」


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