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舞い降りた天使
第9章 告白


「話すつもりで?」


「うん。

昨日は
冷静になれなくて…

せっかく来てくれたのに
話せなくてごめんなさい」


真穂は
そう言いながらも
俺のミサンガを見つめながら
触り続けていた


「いいよ。
気にしてない」


「こうやって
巧くんが近くにいてくれると
聞いて欲しくなるの…不思議」


昨日は
見える距離にいたけど
こんなに側にいるわけじゃなかったし
帰ってしまうかもしれないという不安もあって話せなかったのかな…

それに
いつ旦那が帰ってくるかもしれないと
気が気じゃなかったのかも


「いくらでも聞くよ。
離れないでちゃんと話し聞くから
安心して」


そう言って俺は真穂の脇腹を
…いや違う
真穂の脇の下
胸の膨らみを微かに感じられそうな場所まで手を滑らせた

離れないよって言ったくせに
その行為は
離さないよって意味だろ
と、心の中で思いながら


「ま、前に…
さっちゃんが作ったミサンガを
パパが付けてくれなかった話
覚えてる?」

真穂は
俺の手に少し戸惑いながらも
話をはじめた

「うん、覚えてる」

「それなのに…
昨日見たこともないミサンガを
パパが付けてたの」


「えっ?
え、それ、どういうこと?」


それから真穂は
旦那が沖縄に行ってたことや
もらったからという理由で
ミサンガを付けていたこと

さっちゃんのミサンガを
つけなかったことを問いただすと
覚えていないような返事をされたことを話してくれた

そして
そのまま出かけてしまった旦那から連絡はなく
今も帰ってきてるかどうかさえ分からないと


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