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最後の恋に花束を
第7章 大学二年の夏

翌朝私が目を覚ますと、彼らは何事も無かった様に自分のベッドに潜って寝ていた。遙は私と同じベッドに潜っていたが、私との間に距離はかなりある。きっと昨晩から動いていないのだろう。

私はそっとベッドから起き上がり、脱衣所へ向かう。


シャワーを浴びるため、部屋着と下着を脱ぐ。昨晩の出来事のせいで、下着が汚れてしまっている事に気が付き溜息を吐く。


遙は … どうしたいのか …

もし彼女が昨日あの場に居たら、どうするつもりだったのだろうか …


そんな事をひとり考えながらシャワーを浴び、新しい下着に履き替える。予備を持ってきておいてよかった、なんて事を思いながら。


濡れた髪をタオルで乾かしながらリビングへ戻ると、ヒロの姿があった。


『 お、はよー 』

「 おはよ、早いね 」

『 いやー、眠れなくて 』


その言葉に、一瞬心臓が跳ねる。
昨日の出来事が蘇る。


( もしかして、聞かれてた …? )


「 な … なんかあったの? 」


私はコップに水を注ぎながら彼に問いかけた。


『 それがさー… 告られた 』

「 … え? だれに? 」

『 こないだ連絡先聞いてきた子 』


その発言に驚きつつも、私は少しだけ安心した。
私と遙の関係は誰にも知られてはいけなかったから…


その後、ヒロの話を聞いていると眠そうな表情を浮かべて遙が起きてきた。何事も無かったかのように、いつも通り接する私たち。


誰も、気付くことは無いこの関係。
けれど、二度目は … 無かった。


今思えばあの時
私も彼も
ただ単純に
" この関係 " を
楽しんでいただけなのかもしれない…

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