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君に熱視線゚
第50章 番外編



可愛い花嫁と素敵な花婿。


豪華な披露宴会場を二人はゆっくりと歩いていた…

周りからの冷やかしの声もなんだかこそばゆい。

晴樹は自分に寄り添い歩く苗を見つめて微笑んだ。

…苗…

これからがホントに二人の世界だ。

願いを叶え、苗との人生を思い描く。そんな晴樹の耳に激しく泣きわめく奴の声が聞こえて来ていた…


「苗ぇっ!!…」

ん!?…

新婦の友人席は相変わらず人目を牽いている。

「うぁあーっ…くっ…苗ぇ!! なんでそんなに可愛いんだよー…ひっぐ…ちきしょ」


…なんだ夏目か……



口を克也に塞がれながら号泣する夏目。晴樹は見ないようにとその場を少し足早に遠ざかった。


自分が米国に行っている間に何かがあってはまずい。

たとえ互いの気持ちを確認しあえたとしても晴樹はいつ夏目が苗に言い寄るかと気がきじゃなかった。


その為に忙しい最中、何度も日本に帰国して田中家に通い義理の親。満作に苗との結婚を認めて貰ったのだから…

とりあえずのお披露目。苗が二年に進級する前に結納と披露宴だけでもと両家が急ぎで準備を進めたお陰で春休みに何とか間に合った。
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