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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第20章 新しい関係

「水嶋さんようこそ!」
「木梨社長。お忙しい中お時間をいただき、ありがとうございます。遅れてしまい申し訳ありません」
「いえいえ、こちらにどうぞ」

社長室に入ると、出迎えてくれたのは繁正さんと同年代の男性が…
この前社長が交代したと聞いていたけど、若い方が社長になったんだ…

「ところでこの方は?」

仕事の話が終わりに近付いてきた頃、木梨社長は急に私に話を振ってきた。
上から下まで見られて、観察されているようで居心地が悪い…

「私の新しい秘書ですよ。仕事では彼女に助けられてばかりですよ」
「そうなんですか。凄く可愛らしい方ですね」
「かっ…!?」

仕事の合間の息抜きとは言え、お世辞を言われるなんて…

「ご結婚はされているんですか?」
「い、いえ…ですが…」

「恋人が居る」と答えようとしたところで、木梨社長の秘書が耳打ちをした。

「社長そろそろ」
「そうか、もう時間か…申し訳ない。これから出なければいけなくなって…では、その件はよろしくお願いします」
「はい。本日はありがとうございました」
「いえ。こちらこそ急で申し訳ない」




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