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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第7章 嫌な事は全部、俺が忘れさせる

「はぁ…」

マンションを出てから、様々なハプニングが襲いかかった。

最寄りの駅で電車が遅延。
会社近くの駅で盛大に転んで、周りの人の視線を一斉に受ける。
信号が毎回赤になって止められる。

会社に到着したのは、始業時刻を少し過ぎてから。
遅延証明書がもらえたから、遅刻を咎められる事は無かったけど…
今日の占い、地味だけど凄い当たってるかも…

仕事中は特に入念にチェックしているからか、ミス無く作業を行えている。
このままお昼まで終えられたら、ランチにパスタ…!

「佐々木さん、第2会議室でミーティングがあるから、お茶用意しといてくれる?」
「はい!」

給湯室でお茶を用意し、お盆に載せて慎重に歩く。

誰にもぶつからず、会議室が近くなり「大丈夫」だと気分が緩んでしまい、曲がり角から出てきた人にぶつかって、お茶をかけてしまった。

「あっ……」
「あ、あーーっ!?!?」

しかも、かけてしまった相手が繁正さんで…




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