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第17章 愛し合う内緒の日々

「うん。それもある。ってか、それが一番の理由かな」


そう言われると寂しく思う気持ちが膨らんでしまって切なくなる。


だけど、今は嬉しい気持ちの方が圧倒的に大きくて心が温かくなった。



「転勤することは変えられないけど、それまでの時間をどう過ごすかは自分の行動次第で変えられる。……なるべく小春と一緒にいたいなって思ったんだ」


「祐……」


祐は祐なりに私のことを考えてくれていたんだ……。


きっと喧嘩した後に私が話掛けた時と同じように勇気を出して家から出てきたに違いない。


どんな理由があるのか今すぐ聞きたくなるけれど、話してくれるまで待とう……。


「よーし、残業にならないように頑張るか！オレもコーヒーを持ってデスクに戻る。
今日はばーちゃんに美味いデザートでも買って帰ろうな」