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永遠の愛を奪って
第19章 溺愛とさよならの決心



きっと、こんな悪口は祐が転勤して数日経ったらなくなるはずだ。


それに、面接をした時に転勤はしないと希望してこの会社に入ったから女性社員が言うようなことにもならないだろう。


このくらい言われても祐のことは諦めないし、落ち込んで元気をなくしている時間はない。



部屋に飾ってある白い桔梗を見て心に決めたことを思い出して気を取り直した私はトイレから出て仕事へ戻った。


でも今日は忙しくて昼休みになっても祐と会うことはできなかった。


廊下で偶然に会ったりもしていないからデスクでこなす仕事がいっぱいで忙しいんだろう。


同じ食べ物を詰めたお弁当を食べながら「美味しかった」と言ってくれる笑顔を想像して元気を出すことにした。



そうしているうちに午後三時の休憩を過ぎた。

時間が過ぎていくのは寂しいけれど、帰ったら祐に会えるから楽しみだ。


今晩は何をご馳走しよう……。


どんな料理を作ろうか考えていたら、午後になってからずっと席を開けていた穂並さんが早足でデスクに戻ってきて私の方を向いてくる。



「ちょっと小春。話がしたいんだけど、今大丈夫?」


「はい。丁度、いいところまで終わったところだったので。どうかしましたか?」


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