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第21章 祐の出した答え

その通りだ。ここで退職願を提出したことを知られてしまうとは思っていなかったけど……。



祐とお局様の方に周囲の視線が集まった時、バンッと勢いよくドアを開いた。


視線が集まっているところへスタスタと早歩きをして向かって行ったのは土嶋さんだった。


「廊下まで聞こえましたけど、白米さんを退職に追い込んでいるのはおばさん方ですよね？年寄りより若い人の方が貴重な人材だと思うんですけど違います？」


「うちの部下の口が悪くて申し訳ございません！ほら、葉月も謝れって。

本当すみません。……でも急に異動させるのはおれもどうかと思います。ここはお力添えいただけませんかね……？」


今度は椿さんが早足でやってきて土嶋さんの頭を掴んで強引に下げさせていた。


土嶋さんは「やめろ」っと言っているようにすぐに椿さんの手を振り払って嫌がっていたわけだけど。


「椿くんまで……」


「お願いします」


祐と椿さんが私のために頭を下げている様子を見ているのが申し訳なくて、止めに行こうと立ち上がろうとしたけど座って見ていなっと穂並さんに戻される。