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永遠の愛を奪って
第21章 祐の出した答え



「一緒に行く」と言って聞かない祐を同行させないようにできたのは会社の敷地から出た後
だった。


いつも断らなかった私が珍しく、ついてくるなっと断っているからなのか祐は少しむくれている。


それほどにまで一緒にいたいと思ってもらえるのが嬉しくて「ついて行く」と迫られている間、私は口元が緩みっぱなしだった。


お婆ちゃんの家へと向かう分かれ道にたどり着いて足を止めた時、ふと空が気になって見上げてみる。


今日は曇っていて凍えるような風も吹いているからいつ天気が変わってもおかしくなかった。



「なんだよ……。小春といたいのに……」


「天気も悪くなりそうだし、なるべく早く買って帰るから」


「分かった。……買い物、楽しんで来いよ」


やっと納得してくれた祐はつけていた黒いマフラーを外して、私の首元にふわっと優しく巻いてくれた。


そのマフラーには愛しいぬくもりが残っていて冷えていた首元がほんのりと温まってくる。


「ありがとう……。祐のマフラーのおかげで温かい。行ってくるね」


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