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ベストパートナー
第2章 麻衣子
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 正直、バテた。
 若いエロ子との戦いに、俺は勝ったと思いたい。
 LINEも繋がって、コイツとも今後がある。
 嬉しい! その反面、こんな俺でいいのか? もっと稼がないと……なんて思ってしまった。
 稼ぐとは女と遊ぶ資金調達のこと。タダでやらせる奴はいないから。


 俺は今、小説を書き出した。
 孤児の女の子が、誰かに拾われ、すくすくと成長し高校生になる。
 俺の小説は、高校生としての彼女の紆余曲折を、ユーモアと時折悲しい感情を込めて書きたいと思っている。
 

 麻衣子とは少し離れた存在? おそらくそうかな。だけどアイツもアイツなりに頑張ってはいる。
 そして今頃は、定時制高校にいるのだから。
 学校に行かなくなったのは本当で、その後に中退した。これも本当のこと。
 しかしパパから、学校に行け! 命令されたと言ってたな。
 それを麻衣子は快く呑んだ。
 愛するパパの為だとか……ふうん。
 
 
 麻衣子との別れは、定時制高校の近くだった。学校には今年で三年目らしい。あと一年と笑ったな。
 実家には帰らず、パパといるとのこと。
 そしてどうやら、ご両親も許していることも言ってたな。


 ……ふう。
 キーボードを、叩くのに少しつかれた。
 小休憩のつもりで、スマホを手にする。
 ベストパートナーを開くと、サイトに入る。
 すると日記に手紙のアイコンがある。
 これはベストパートナーの中にある機能で、メンバーが思い思いに日記を書くことができる。
 俺も何回か書いているのだが、その俺の日記に入った物好きは誰か? 


 俺はアイコンを指で押し、日記の書き込み相手を確かめた。


 ……カリン。


 そんな女性メンバーだった。
 
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