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自由という欠落
第4章 彩りのうたかた



「声、かけてみたら」

「失礼じゃないかしら」

「私のことは初対面で、いきなり舞台に誘ってくれたじゃない」

「まひるとは、何を話せば良いか分からなかったから……少しでもと思って……」



 会話から察するに、後方の友人同士も新入生らしい。おそらく付き合いも短い。


 心陽の胸奥が、ひとりでに溜め息をこぼす。

 可愛すぎるだろう。ただでさえ穢れを知らない清らかな声をした少女が、逢ってすぐの同級生との共通の話題を求めたがために、自身の趣味に誘うとは。まひる、と、いうのか。美声の主の方は、なんという名前なのだろう。



「あの、すみません」

「まひる!」

「あのー」

「あわわっ」


「私ですか?」



 振り向くと、心陽の胸がたわんだように高鳴った。体温が上がったというような、生ぬるいものではない。
 よく、過大なショックは心臓麻痺の危機を招くというが、あながち迷信ではないらしい。滅多に動じないはずの心陽の心臓は、後方の同級生らの姿を見るや、酩酊状態に陥りかけた。



「ごめんなさいっ、急に──」

「可愛いですね」


「…………」



 ここ数分の声の主を特定した。もっとも今の二言三言がなくても、心陽には、二人の少女らの内どちらかが自分と同じ洋服メーカーに傾倒している同級生かは瞭然だった。

 後方にいたのは、講義室に入った時点で心陽の目を惹かなかったのが不思議なくらい、はっとするほど目立つ学生達だった。心陽の方が先に着席していたのだろう。
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