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咲の旅物語
第18章 噂の屋台
「漸く営業ですね。」


すっかり逞しい身体になったラークが屋台を見ながら言う。


「ま、集まって貰ったのは昨日だけどね。」


咲は苦笑いをする。


「あ、そうか…。亜空間の中では一年立っているから…」


顔を赤くして、頭を掻くラークに笑いかけながら、準備が整った屋台に近づく。


屋台は10台。
様々な色とりどりの野菜を積み出発の合図を待っている。


屋台組は基本三人一組。
子供達がいる場合はそれにプラスされる。

各組には必ず鍛錬を行なった者が入っている。


護衛だ。


孤児院からルアールまで300m。


目と鼻の先なのだが、魔獣対策とルアールの中でのトラブルを防ぐためだ。


「皆さん、準備はいいですか?」


『はい!』


「では出発します!」


咲の合図で、屋台組が出発した。



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