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咲の旅物語
第18章 噂の屋台
八百屋【ヤオマ】。


お揃いのオレンジの作務衣を着た、活気のある元気な屋台。


そこに兵士を連れた太った派手な衣服の男がやって来た。


「お前たちは、誰の許可を得てこんなところで商売をしている。」


威圧的に言ってきた。


その屋台の担当であるヤオマの従業員、チックが笑顔で答える。


「はい、ギルドには正式に申請しております。」


男は、フンッと鼻を鳴らすと


「ギルドがなんと言おうが、俺様マンマード家が許可を出していないとここでの商売は許さん。」


マンマード家。

ここもミューラン家同様、名門の貴族だ。
ルアールの一角の商人からリベートを貰い私腹を肥やしている。

さらに自分の領地もあるのだが、散々税を搾り取り貧困さが目立つ。

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